完走請負食!?【カーボローディング】を数字から考えてみる


フルマラソンを走るようになると耳にすることも多くなる「カーボローディング」。糖質を大量に食べてエネルギー充填していざレースへ挑むわけですが、今回は方法論ではなく期待される効果を数字から見ていきましょう。

カーボローディングとは?

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特にマラソンについて言うと、エネルギー源である糖質(グリコーゲン)が枯渇するといわゆる”ガス欠”状態となり、走りのパフォーマンスが大幅に低下してしまいます。

そこで体内に蓄えられるだけの糖質を溜め込んでパフォーマンスを向上させるための栄養摂取法がカーボローディング(グリコーゲンローディング)なのです。

しかしながら、糖質は体内に貯蔵できるのが主に肝臓と筋肉であり、その量も400~500gと少ないため、可能な限り貯蔵するためにこのような方法が用いられています。

では、溜め込まれた糖質でフルマラソンを完走できるのか?確認していきましょう。

 

マラソンのエネルギー源は糖質と脂肪

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どのくらいのエネルギーがあるの?

糖質は体内へ貯蔵できる量が少ないので、糖質が不足すれば脂肪がエネルギーとして使われる割合を増やすようなメカニズムがあります。それぞれのエネルギー量として

糖質1gは4kcalとされているので、仮に体内に500g貯蔵できたとすると

[4kcal×500g=2000kcal]

のエネルギーを産生することが出来ます。一方、脂肪はどうでしょうか?

脂肪1gは9kcalとされており糖質より多くのエネルギーを産生できますが、20%ほどの水分を含んでいることを差し引いて、脂肪1g=7kcalとしましょう。

体重60kgの方で体脂肪率が18%の場合、

[7kcal ×10.8kg(60kg×18%)=75,600kcal]

ものエネルギーを蓄えていることになりますね。

 

フルマラソンを完走するのにどのくらいエネルギーが必要?

同じく体重60kgの方で計算してみましょう。

1km走るために必要なカロリーは、体重1kgにつき1kcalなので60kcalとなります。つまり、

60kcal×42,195km=2531kcal が必要となるのです。

では約2500kcalを基準に計算をしてみます。

糖質を目一杯溜め込んだとしても少し足りませんね…
脂肪だけを使って走ると強引に仮定すると、30回くらいは走れそうです…

んなわけはなさそうですが(笑)

単純計算ではいけない罠!?

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実際には、糖質も脂肪も使って走っているのですが少し分けて考えてみます。

糖質が2000kcalしかないのに2500kcal必要な運動をすると、当然エネルギー切れが起こります。数字だけで判断するとちょうど30km過ぎくらいに当たりそうです。

でも、実際には糖質はその40%くらいを使った時点で、エネルギー切れのような症状をもたらすと言われています。

つまり、800kcal使った時点でいわゆるガス欠症状が出てくることがあるのです。

 

また、息を切らさないスピードで走っているときのエネルギーの使用比率は糖質と脂肪で1:1となっています。

ということは2500kcalの半分1250kcalが必要とした場合においても、800kcalを超えています。

しかし、足りない分は脂肪がたんまりあるから大丈夫では?と考えられますが、脂肪を燃焼させるためには糖質が必要不可欠な働きをしているので、糖質が枯渇してくると脂肪燃焼もままならなくなるのです。

多くのランナーが30km、35kmあたりで、急に身体が言うことを聞かない、脚が重くなるといった症状はこういう背景が関与しているのかもしれません。

 

カーボローディングのメリット・デメリット

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メリットとしては、少しでも使えるエネルギーを増やすことが出来ることであり、特に給水以外は摂らないアスリートクラスのランナーには大きなメリットをもたらすのではないかと思います。

また脂肪燃焼を効率よく継続させる意味でも有効な手段だと思われます。

逆に、エイドでしっかり給食を摂りながら栄養補給する市民ランナーは、そこで糖分補給すればいいのであまり気にしなくてもいいのかなぁと思います。

 

デメリットとしては、糖質は水分とともに貯蔵されます(糖質1:水分3)ので、あまりやりすぎると体重増加が起こることでしょう。

せっかくエネルギー増えても体重が増えてたら?ということですね。また、日本人は普段の食事が糖質中心ですから、カーボローディングによる上積み効果に疑問の声もあるようです。

 

結 論

現在に至るまで、カーボローディングはその方法や必要性について賛否両論あるのが現実です。つまり、ランナーの体質や個人差によるところが大きいということでしょう。

ですから、実際にやってみてパフォーマンス向上が感じられるのであればやるべきでしょうし、そうでなければ必要ないと思われます。まずは、しっかり貯蔵できるように計算してやって検証してみることです。いい加減な結論ですが…^^;

逆に糖質制限をして、脂肪による優先的なエネルギー回路を構築するという方法もあります。これについては、私も実践しているのでまたの機会に書きたいと思います。

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