記憶が飛んだことありますか?
楽しく飲んだ翌日、前夜の記憶がまだらになっていたり、すっかり飛んでしまったりという経験がある方も少なくないだろう。
いや、少ないのかな?(笑)こんなことを調べて書いている私は、よく記憶障害を引き起こし、いい加減にしないとと反省して今この文章を書いているところである。
まず、このような一時的な記憶障害のことをブラックアウトと言うようだ。もう言葉からして、ならず者と言われているようで怖い(笑)
しかし、冗談抜きに記憶がないというのは怖い。本当に怖い。周りが思う以上に本人は戦々恐々としているものだ。ちゃんとお金を払ったのか?誰と何を話したのか?本当にわからないのだ。
恐る恐る前夜の自分の様子を聞くと、しっかり話してたとか、いい調子で楽しかったですよとか、ちゃんと場を取り仕切ってしっかり帰っていきましたとか、、、
言われるのだが、その言葉を聞くとホッと安堵する体たらくだ。
何故、記憶が飛んでしまうのか?
記憶を失うほど飲んだ罰で、脳細胞が死んでいってるのだという話を聞いたことがあったが、この説は間違いであることが医学的に確認されている。
ひとことで言うと、脳細胞がダメージを受けるのではなく、記憶形成のプロセスが阻害されることにより、記憶として残らないという説が最も有力であり検証されているらしい。
では、記憶形成とはどのようなシステムになっているのかということだが、まず、少しの間記憶する短期記憶と、永続的に記憶する長期記憶の2つに大別される。
ほとんどのことは、最初に短期記憶として記憶され、その中でも重要とされる記憶が海馬の働きによって長期記憶へと記憶されるらしい。
わかりやすく言うと、パソコンやスマホなどが故障したり調子が悪くなって、データが上手に保存されない状態にも似ているのだろうか?
ブラックアウトのメカニズムとは?
お酒を飲みすぎると、まず短期記憶を司る前頭前野の働きが鈍り、そのときの記憶能力の低下や自分が話したことさえも憶えていられなくなる。
お酒を飲むと、同じことばかり永遠に話し続ける人がいるが、そういう人に遭遇したら、「あ、この人、前頭前野の働きがフリーズしてるんだ!」と思って聞いてあげて欲しい(笑)
それだけならばまだしも、お酒は海馬の働きにも悪影響をもたらすことがわかっている。
せっかく短期記憶に記憶したことも、海馬が十分な働きが出来なければ長期記憶へ移動させることが出来ず、きれいさっぱり記憶として残らなくなるのである。
つまり、記憶がぶっ飛んでいるとはこの状態を言うのだろう。記憶がまだらに残っている場合は、そのタイミングだけ上手に長期記憶に送られた記憶が断片的に残っているということではないかと推察できる。
また、そんな状態でも必ず家には帰っている不思議も存在する。脳にあるナビゲーションニューロンという神経細胞が、文字通りナビのような役割をするのだが、この細胞は前丁葉に存在する。
前丁葉はお酒にむちゃくちゃ強いらしく、(前頭前野や海馬みたいに影響を受けにくい)ブラックアウトが起きていてもしっかり覚醒して働いているため、家には帰れるのだという。
ブラックアウトのリスクとは?
上に書いたとおり、自分の言動について憶えていないので、翌朝から言いようのない不安や後悔の念に駆られるというメンタル的な部分がひとつ。
もうひとつ怖いことが、ブラックアウトを繰り返していると記憶障害になりやすいということだ。
お酒の席だけではなく、飲んでいないときも記憶障害が起きるようになると、日常生活や仕事面においても、そのリスクは決して小さいとは言えなくなる。
そのためにも、楽しく飲んでブラックアウトが起きないような対策を考えておかないといけない。
どうすれば防ぐことが出来る?
お酒をやめることが出来れば、根治療法として完全に治すことが可能だろう。しかし、お酒はデメリットだけでなく、リラックス効果やコミュニケーション効果など数多くのメリットもある。
これ以上飲んだら記憶が飛びそうだ…。と思ってそこでやめれるのであればこうなってはいないはずだ。それができないから困っている。
いかに上手にお酒を飲みながら、ブラックアウトを起こさないために出来ることを調べてみた。
1)サフランの摂取
記憶障害に有効な食材としてサフランがある。サフランに含まれているクロシンという物質が海馬の働きを活発化させる効果が認められている。
パエリア以外に思い浮かばないが、サフランのサプリメントもあるようなので、これからはウコンの力に加えてサフランの力にすがりたい。
2)トマトジュースを飲む
よく飲んだアルコールの量と同量の水を飲むといいと聞くものの、ビール飲みながら水を飲むというのも現実には難しい。
トマトジュースには血中アルコール濃度を下げてくれる働きがあるので、レッドアイなどトマトが入った飲み物を適宜取っていくといいだろう。
3)おつまみも適材を適量食べながら飲む
空腹でお酒を飲むと酔いの回りが早くなることはご存知だろう。おつまみを摂りながらお酒を飲むようにすることも大事なことだ。
おすすめは、肝臓を働かせる為のタンパク質が豊富な刺身や焼鳥、卵料理などの居酒屋メニュー。タコ、イカ、ホタテなどは刺身に入っているとよりベターなおつまみとなる。
4)肝臓の保護も忘れずに
アルコールが大量に体内に入ると、肝臓で解毒作用が行われる。この解毒作用は優先されるため、飲み続けていると肝臓が休む間もなくなるわけだ。
肝臓の負担を軽減するためにも、飲む前にウコンなどを摂取して保護しておくことも、まさに言葉通り肝要だと思う。
楽しく飲んで楽しく憶えていよう!

自身の経験から、記憶が飛ぶことのメカニズム、飛ばないようにする対策について自分なりにまとめてみた。
もちろん、これ以外にも、たくさんの情報があることと思うが、出来ることから取り入れて実践していきたい。
楽しいことはしっかり憶えていたいものだし…。
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