ひょんなことから始まったサンダルラン。2月のフルマラソン完走を受けて、今回は100kmウルトラマラソンにチャレンジ。サンダルラン×ウルトラマラソンの可能性と課題について検討した。
奥出雲ウルトラおろち100km遠足
2018年で第4回を迎える比較的新しいウルトラマラソンであり、島根県で開催される3大ウルトラマラソンに数えられる大会だ。累積標高約3,300mほどのアップダウンコースであり、エイドが大変充実していると評判である。
高低表はこちら
アップダウンが多く前半よりも後半にピークが
初参加なので、どんなコースなのか?どんな出逢いがあるのか?ワクワクしながら現地入りした。
教室のメンバーと3人で挑む!
受付後、前夜祭だ。
全部美味しく大満足。30分程度で料理はスッカラカン(笑)
どじょうすくいのパフォーマンスも。出たかった(笑)
明日のエイドでも提供されるメニューもあり、これはレース中の期待大だなと感じながら宿に帰り、明日の荷物の仕分けをして早めの就寝。
最高のコンディションから一変…
最近は、寒暖差が激しくどんな格好をしていいのか?わからなかったが、スタート地点の朝は寒い。
チームユニフォームでスタート前にパシャリ。
目標はただ一つ。
2人ともゴールすること。
そのサポートをするのが今回のミッションである。
寒いのでギリギリまで屋内にいて、スタート10分前くらいにゲートへ移動。いざ、100kmの旅がスタートだ。
砂の器の石碑前。読んだことがないので知らないが…。
5時のスタートからお昼くらいまでは、曇りで涼しくマラソンには絶好の条件の中を走る。だが、ちょうどお昼くらいから心配していた雨が予報よりも早く降り始めた。
ここからが大変だった、、、
突風と雨。そして冷えとの闘い
雨が降り出してからは、ゴールまでポンチョを脱ぐことも出来ず、吹き荒れる突風に脚を止められることもしばしば。これまでに猛暑や雷雨の中、走った経験はあるものの突風は初めてだ。
時折台風の中を走っている気さえするほどの強風であり、雨が降っているのにポンチョがさらさらしていて雨粒もろとも風が吹き飛ばしていたような時間帯もあった。
また、雨風に打たれ続けることでカラダが冷え、歩いていると危険だなと感じて無理やり走るような展開もあり、なかなかハードなコースに加えて想像以上に辛い状況だった。
国の名勝 鬼の舌震は歩いて移動というルール
よって後半は、一瞬雨の上がった鬼の舌震い以外は全く写真も撮れず、ひたすらゴールへ向かい、前ヘ前へと進む展開となる。
頑張らないであきらめない魂でゴール!
ゴール後、私の初ウルトラよりもダメージが少ないスーパーマン2人とパシャリ♫
今回は初100kmを走る生徒さんの伴走ということで、無理のないペースで体調や補給をしっかり確認しながら歩き・走りを上手に混ぜながら走った。
100kmという未知の距離に挑戦する上で、後半の突風や降り続く雨はかなり堪えたことだと思う。しかも、悪天候により沿道からの応援もほぼ皆無の状態で実はこれも辛い。
モチベーションだけは落とさないように声をかけ続けることしかできなかったが、そんな配慮も必要ないくらいに2人ともあきらめずにゴールを目指す気持ちを切らすことなく走り続けていた。
その姿は、こちらが勇気付けられるほどであり素晴らしいと素直に感じた。そんなこんなで、強いメンタルをエネルギーにして最大の難所「おろちループ」もクリアしてゴールへ向かう。
ゴール前で数名の方たちが「お帰りなさい」と声をかけて下さる。
この言葉は、本当に胸にジンとくる。
そして、長い長い100kmの道のりを共に走りぬきゴールへ。
***ゴール写真が届いたらここに差し込みます(笑)***
改めて完走おめでとう!と握手し、辛くも楽しかった道中を称えあった。
素晴らしい運営とエイドに感謝!
やはり出雲そば。美味しくておかわりした!
前夜祭の時に感じたエイドの期待は想像を超えるものであり、どのエイドでも満足のいく補給が出来て辛いレースの中で大きなモチベーションとなった。
卵かけご飯。美味しくておかわりした!(食べすぎ)
とにかく美味しいのである。
そして、よくありがちな「もう無くなりました!」という悲劇にも遭遇せず、十分な量と約5kmごとの設置も本当に適切なものだったと思う。
名物焼きサバ。ふんわりホクホク絶品!2日連続で食べ続けた
そして、ボランティアスタッフの方の誘導やエイドでの案内、おもてなしも素晴らしく、安心してレースを続けられたことに心から感謝したい。
事務局の皆さま、関係各所の皆さま、ありがとうございました。
検証:サンダルでの100km完走!
スタート前の写真。レース後は汚くて乗せられない…
ここからは自らのサンダルランについて書き記していく。
今回は1週間前から雨予報が変わらず、北九州マラソンで履いたタタミサンダルは封印。チャコのZ1クラシックかZ VOLVのどちらかで走ろうと決定。
いろいろ練習で履き比べていたが、最終的には100kmという長丁場を考慮して、重量の軽いZ VOLVを選択。実はサンダルといえども、Z1クラシック(430g)、Z VOLV(310g)とランニングシューズよりも重いのだ。
そして、曇りから雨の気象コンディションのなか、100km走ってみてわかったことが以下の2つだ。
①100kmだって問題なく走れる!
気象条件を問わず、100kmという距離を特に問題もなく走ることが出来てしまった。しかも、これまで悩まされていた足底腱膜炎の痛みが一度も出なかったし、レース後も皆無である。
足底腱膜炎を治したくて足裏が鍛えられるサンダルランを始めた経緯がある。もし、足裏の柔軟性やフラット~フォアフット着地への移行による恩恵であるならば大正解だったということになる。
基本的に何キロだって走れるはずであり、3週間後の橘湾岸スーパーマラニック 217kmもサンダルで挑もうと決意できた。
②サンダルならではのトラブルも…
出典:https://store.shopping.yahoo.co.jp/ramblebyziema/chaco-z1.html
チャコのサンダルでは、ミッドソールの中を通るストラップを締めてフィッティングを行う。どんな足でもピッタリフィットする仕様であり、これが気に入って履いている。
練習のときからわかっている問題点は、
・砂や小さな石が入ってしまうこと。
しっかりフィッティングしているので、自然に砂や小石が出ていくことがない。入ったら痛くて走れないので、電柱やガードレールにつま先を打ち付けて出すしかない。
つまり止まらないといけない。今回のレースでも数十回あったのではないだろうか?
そして、新たに今回解ったトラブルとして、
・100kmも走るとストラップが擦れていくつかの場所の皮膚がダメージを受けてしまった。
グロいので写真は割愛するが。擦り傷なのでそのうち治るが、ストラップの場所にテーピングをするなどの措置を講じないといけない。
今回の100kmは身体が順応しているのか?筋肉痛も軽くレース2日後には普通に走れている。でも、擦り傷の場所は痛い。人間は擦れる痛みには弱い生き物だと常々思っている。
そして、全く想定外だったのが、
・雨に濡れたストラップを緩めることが出来なくなったこと。
これは、擦り傷の処置をするときに足を出せず結構大変だった。
雨降りには、ちょっとこのストラップシステムはあまり使えない可能性がある。マジックベルト式やビーサンスタイルがいいのかもしれない。実は、レース2日後には早速Betula(ベチュラ)でのランニングにチャレンジしている。
Betula エナジー。ドイツ製のビーサンで100gもないんじゃないかというくらい軽くアーチもある。
サンダルでも100km走れたことは今後のマラソンライフに大きな意味を持つし、それなりに脚が鍛えられてきたのかもしれないと思うと素直に嬉しいし、今後への期待が膨らむ。
終わりに
お土産はこれに一目ぼれw
奥出雲ウルトラおろち100km遠足は、天候こそ春の嵐で大荒れだったが、その運営やエイド、コースの面白さ+2人の完走を見届けることが出来てとても素晴らしい大会だったと振り返る。
島根ウルトラの神にチャレンジするときには是非とももう一度楽しませていただきたい。
レース中は、悪天候に気分も落ち気味だったが、次は青空の下で走り抜けたい。そんな気にさせてくれたので、今回の参戦も大成功ということで締めくくる。
そして、このレースでサンダルのみならず、ポンチョ(雨具)、ガーニーグー・ボルダースポーツ(肌保護剤)、包帯パンツの検証を同時に行ったので、今後レビューしていくつもりである。
コメント
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