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おもしろき こともなきリタイアを おもしろく|赤間関街道M DNF記


吉田松陰や高杉晋作ら幕末の志士が駆け抜けた赤間関街道中筋道を辿り140㎞走るレースに参加した。結果、DNFだが高杉晋作の辞世の句のようにリタイアが意味を持つ楽しい1日となった。(*DNFとはDo Not Finish=リタイアのこと)

高杉晋作って?


高杉晋作が眠る東行庵にある銅像の前でツーショット!?お墓参りもできた。

 

あまり歴史には詳しくないが、高杉晋作についてはその生きざまが大好きで自らが主宰した街ロゲイニングでもテーマとして取り入れたことがある自称 高杉晋作ファンの私だ。

師匠が松下村塾を開いた吉田松陰であり、門下生の中でもその才覚を見出され松下村塾四天王に名を連ねるのである。

高杉晋作はとにかく行動や言動が破天荒でハンパない

・長州藩に相談も許可もなく藩の払いで軍艦を勝手に購入したり
・長州藩の戦争賠償責任を幕府に負担させたり
・脱藩を繰返したり幽閉されたり

誰もが目を疑うような発想や言動で歴史を変えてきた男なのだ。

その間にも、長州藩存続の危機になると何度も呼び戻され、その度に藩を救っている人物でもあり長州藩にはなくてはならない存在だったわけだ。

話が脱線しかけてるが、、、

詳細はこちらを↓
ほぼみんな高杉晋作ファンになる超おもしろいトリビア記事です

そんな高杉晋作が挙兵した功山寺をスタートして、下関~美祢~萩のコースを走り、高杉晋作のお墓のある東行庵をゴールとする往復140㎞マラニックに参加しないわけにはいかないのだ。

スタート前からトラブル続き!?


渋滞を眺めながらガードレール下で過ごす非日常体験あり(なくていいのだが…)

 

まず、当日説明会に向かう高速道路が自然&事故渋滞、、、(焦)

引き続きゆっくり焦ってる暇もなく、乗せていただいてた車が白煙を噴き出しオーバーヒートで停車(ハンパない

GW中の高速道路での立ち往生は車が多く業者も休みのところが多いためか?手配に時間がかかるようで結局2時間近く炎天下の高速道路の路肩下で過ごすことに。

振り返ってみると車の故障は不可抗力で仕方ない。問題なのはそれからの時間に、ずっと立ちんぼで過ごし無駄なエネルギーを浪費しないように対処しなかった自分の自己管理の甘さだ。

帽子を被る、何か敷いて座るとか?どうにか身体を休める方法を考えるべきだったが、なぜしなかったのか?まだまだダメな自分を反省しきりだ。

その後、受付撤収しているところに滑り込みで受付完了!車を違う場所に停めてスタート地点の功山寺までタクシーつかまらずウォーキングで移動…

スタート前に結構な疲労困憊状態(笑)

加えて、暑さがじりじりとモチベーションアップの邪魔をし始めていた。

いよいよスタート!


左より自作ワラーチのM氏、ベチュランの私、シューズが過保護ヨネヨネw(Hokaオネオネ)のK氏

 

スタート前には大事には至らなかったようだが、倒れた方が心停止、医師ランナーによる必死の救命処置もあって、その後救急隊が駆けつけて搬送された後、当日中に帰宅されたと聞いて安心した。

上述した救命処置があり、スタートが14時から20分遅れとなった。5分毎のウェーブスタートの最終ブロックを選択したので14:35スタートでほぼ最後尾近くからのスタートだ。

なんだか朝から波乱万丈な幕開けだが、さぁいこう!と走り始める。

???

キロ6分台後半で走っているのに、みるみる間に最後尾に。前方から置いていかれている、、、
なんでそんなに早いペースで流れてるんだろう?と思いつつもマイペースキープで進む。

しばらくは、長府の町などを抜けるフラットコースだが、なんだかスタート直後から脚が重い。いつもよりも明らかに脚の疲労感を強く感じながらゴールを目指していく。

ところどころ、沿道の方や私設エイドの方の笑顔や声がけが多くあり、子供たちも元気に挨拶してくれて山口の方って親切だし温かいな♬と感じる場面がたくさんあってうれしかった。

 

やっぱり調子がおかしい!?


巌流焼美味しかったなぁ

 

前回130㎞ウルトラをベチュランで完走して1ヶ月。この1ヶ月は何となくいつものウルトラ後と比べると疲れが抜け切れていない感覚があった。

今回もスタートからやたらキツイ。加えて呼吸が荒い。これはウォームアップ不足かなと思い、走っているうちによくなってくるだろうと思っていた。

しかし、走れども走れども呼吸の荒さ、足のだるさがハンパない。いつもなら50㎞、60㎞くらいで飲むことが多いロキソニンを30㎞くらいで早くも投入。

だいたい30分~1時間くらいで効いてくるのだが

全く効かない。

スタート後から出たり消えたりしていた両手の痺れも徐々に強くなってきていたのが気になりかけてきた。

 

迷いに迷ったDNF

 


エイド食も高杉晋作にちなんだお菓子が

 

写真の3名でスタートするもK氏が徐々に遅れて見えなくなり、M氏と一緒に追いついたり離れたりしながらランシュー履かない2人で走っていた。

いつもならよくしゃべる私だが、今日は身体がきつくて呼吸も荒くてなかなかしゃべれないし、手がしびれて違和感がハンパない

同時に暑かった日中から一転、日没後はすごく寒くなってきてその寒暖差にちょっと身体がついていけてない感覚もあった。

M氏に引っ張ってもらいながら結構走っていた気がするし、たくさんのランナーを抜きながら走り続ける。(みんな最初に飛ばしすぎ!?)

走れないこともないが、走ってきた距離に対しての疲労度がいつになくハンパない

・抜け切れてないと感じる隠れ疲労なのか?
・朝の道中のバタバタで脚ダメージ受けてるのか?
・体調不良による異変なのか?

どれがどうだか分からないが、いつもと身体の反応がまったく違うのだ。

手のしびれや寒気などあるから過換気症候群かもとM氏に言われ、自分もこのような異変は初めてなのでそうなのかもと思い始める。

これより先は夜中の山越えコースとなる。

収容がないため山の中で深夜にリタイアするより、この辺りの町エリアのほうが安全だし、周りの方に迷惑にならなくて済むかなと判断したのが、45㎞付近の秋吉ポプラエイドだった。

ここでのDNFは必然だった?


民家の方がアイスを差し入れしてくれた。暑かったので最高!

 

秋吉台ポプラエイドに到着。

M氏に少し休んで様子見るので先に行ってくださいと伝え、スタッフにリタイア可能か確認。近隣の市町村の宿を調べてくれるもののどこも空いてなく交通機関もないとのこと。

スタッフの方が本来収容はないのだが、私が具合悪そうだったからか?自分の家に泊まってください!と言ってくださった。

エイド撤収したら一緒に帰って、早朝再びエイドに出てくるので時間を見て最寄り駅まで送りますと…。

ハンパない神対応に感激。

でもなんだかそれは申し訳ないなと思いつつ、汗冷えもあり外にいると身体が身震いするほど冷えてくる。

その様子を見ていたスタッフの方が、こちらに入っていてくださいとテントの後ろにあるログハウスに入れてくれた。

そこには、音楽を聴いているオーナーらしき方がいらっしゃり、玄関をお借りして失礼しますと挨拶した。ワシはスタッフじゃないので飲んでるよと言われていた。

この出会いが後にすごいご縁に発展するのだ。

 

リタイアが楽しい思い出に!?


ログハウスのフィトンチッドや湿度調節機能が心地よく疲れた体を癒してくれる

 

その後、しばらくそこにいることとなったのを機に、オーナーがこっちにどうぞと部屋に入れてくれた。22時くらいだったかな?

このログハウスのオーナーY氏との出会いだ。

寒そうにしている私にコーヒーを淹れてくれて、ありがとうございます!というところからお話をさせていただいた。

 

結局、寝ずに朝まで徹夜で(笑)

 

しばらく、暖かく身体を癒す効果のあるログハウスの中でゆっくり休ませていただいたことに加え、リタイアした安堵感もあったのか?体調はみるみる回復。

もともと、ログハウス前のスペースをエイドスペースとして貸してるだけということで収容など想定になかったはずだ。

しかしここで寝たらいいよと快く言ってくださったことで、スタッフの方にもその旨お伝えした。

そうこうしているうちに、同じくスタートしたK氏が入ってきて(なんて偶然w)、その後2名リタイアした方が入ってきた。

野宿覚悟でエマージェンシーシート持参だったが、まさかの快適空間だ。

 

何故か大宴会に…


ビールに始まり、日本酒、ワイン…自由に注いで飲め~!と。どれだけ飲んだだろうw

 

普通はリタイアしたら、いろいろ反省したり自己嫌悪に陥るケースも少なくないだろう。Y氏の明るいキャラにも癒され勧められるまま

 

まぁ飲もう🍻

 

ということに(笑)

それ以降は、次々と寝落ちしていく3名をよそに朝までY氏と私と大いに語り合った。

仕事のこと、生き方、バンド、ログハウス作ってる、、、いろんな趣味や考え方の接点もあり話しているのがとても楽しく刺激的だった。

私がこうありたい!と思っている生き方をしているY氏との話はとても興味深く、弾き語りを聞かせてもらったり、バカ話をしながら笑い、気づくと朝日が昇ってきた。

ハンパない(笑)

趣味で使ってるというログハウスがライブハウスのようになっていて、一通りのお酒やおつまみがありどんどん出してくださるのでどれだけ飲んだのか?

 

楽しかったなぁ♬

 

マラソン大会は何度でもいつでも参加できるが、こんな偶然がもたらす出会いはそうないだろう。この場所でのリタイアがつないでくれたご縁に感謝だ。

疲れて座ったまま寝てしまったY氏とまたの再開を約束、固く握手をして(飲んでる時も何回もw)朝リタイア組と共にログハウスを後に、荷物を受け取りにゴールへ向かう。

あ、もちろんバスを乗り継いで(笑)

 

赤間関街道中筋道マラニック大会について


ゴールでいただいたそうめん。エイド食レベルを超える美味しさ♬

 

今回、残念ながら完走できず、目標としていたベチュランでの140㎞走破もクリアできなかった。

これはまたチャレンジする。

帰りに駅などで合流して増えていくリタイア組の方からの情報によると、エイドが概ね好評みたいでたどり着けなかったことが残念だった。

スタッフの方もみんな親切で元気だし、沿道の方、私設エイドの方、Yさん(笑)皆さんとてもいい人ばかりでリタイアしても凹む暇なく楽しい2日間となった。

また力をつけてリトライしたいなと思っている。

その前に、一度観光ドライブも兼ねて今回のコースをたどってみようと思う。どんなことろなのか?ますます興味が沸いてきている。

 


大会Tシャツと思いきや…長袖だったのも新鮮な驚き!

 

高杉晋作の辞世の句「おもしろき こともなき世を おもしろく」の通り、その発想や捉え方ひとつで置かれた状況の楽しみ方もたくさんあるはず。

良くも悪くもハンパない経験を通じてそんなことを教えてくれた気がする今回のマラニック。

最後までいなかったが、第1回開催にして素晴らしい運営だったのではないかと感じる箇所もたくさんあった。

帰り際に「また来てくださいね~!」と元気に声をかけてくれたのもうれしかったな。

 

DNFという結果とは裏腹に、心に温かいものをたくさんお土産にいただいた気分で帰路に着くことができた。

本当にありがたいことだな!と思う。

関係してくださったすべての方に感謝。

心より御礼お申し上げます。ありがとうございました!

終わりに

今回は身体のコンディション作りも万全ではなかった。練習にしても然り。

そろそろ今のスタイルでは通用しないぞということを突き付けられてる気がしないでもない。

しばらくは鍛錬を積んでいこうと改めて感じられたのも収穫のひとつだ。

いろんな状況や練習を楽しむスキルだけはあると思うので、楽しさ=モチベーションの根幹となるように自分の目標を深い部分でもう一度考えてみたい。

まだまだ伸びしろ無限大!

 

 

と思いたい(笑)

 

 

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