いまやランニングも走った距離やペースをリアルタイムに確認しながら行える時代。その必要性については賛否両論あるが、あって困るものでもないのも事実。最新のGPSウォッチは何が出来てどう便利なのか?検証してみた。
GPSウォッチで何が出来るの?
データをBluetoothで転送してこのような画面で管理できる
ランニングをするという行為に限って言えば、極論すると時計はなくても出来るし、普通のストップウォッチでも問題はない。
しかしながら、走ったデータを分析・管理できたり、SNSに投稿してコミュニケーション出来るのは大きなアドバンテージだ。
ラップタイムも。一定期間の走行距離や平均ペースなどもすぐに分かる
スマホでもランニング用のGPSアプリが使えるので同じようなデータを取ることは出来るが、最近の巨大化したスマホを持っていちいちポーチに入れたり出したりしながら走るのと、腕時計感覚ですぐに確認できるのとではランニング中の煩わしさが格段に違う。
最近のGPSウォッチは心拍管理が簡単!?
昨今発売されているGPSウォッチの傾向として、従来は心拍ベルトなるものを胸に装着しないと測れなかった心拍数が、脈拍で測れるようになったためウォッチだけで心拍数の管理ができることが挙げられる。
ランニング中、リアルタイムに心拍数が測定できるメリットとして「身体にかかる負荷」を確認しながら、効率よいトレーニングが出来ることだろう。
私たちの体調はいい時もあれば悪い時もあり、同じように走っていてもペースや時間だけだけを指標にしていたのでは正確な負荷が計れない。
そこで心拍数を測定することで、その日の体調に応じたトレーニング強度を知ることが出来るのだ。
タイムやスピードばかりを意識していると思わぬ無理や強負荷につながり故障リスクもチラホラしてくるので、その意味で心拍トレーニングを行いやすい心拍計測付きのGPSウォッチが主流になってきているのかもしれない!?
【心拍数測定可】おすすめのGPSウォッチは?
今回、大きなポイントでもある”心拍数測定”機能のあるものの中から、アスリートレベルではなくフルマラソン完走やサブ4、サブ5あたりを狙っていくランナー層を想定して選んでみた。
ガーミン フォアアスリート 235J(GARMIN ForeAthlete 235J)
脈拍による心拍数計測機能は前モデルである225Jからだが、さらにその精度を高めることに成功した進化版モデルである。
特に、最大酸素摂取量の計測が出来るようになりおおよその全身持久力(走力)を推測できるようになった。
また、その機能により5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンのレース予測タイムを推察するという新たな機能も盛り込まれている。
これにより、通常のデータ管理のみならず今の自分の走力だとどのくらいでマラソンを走れるのか?という目安が出来ることで、モチベーションアップにも一役買いそうである。
エプソン リスタブルGPS (EPSON Wristable GPS SF-810B)
made in japanクオリティの代表格は、エプソンのリスタブルシリーズだ。ガーミン同様、心拍ベルトを必要とせず脈拍から心拍数を計測する点も同じである。
現在は、ガーミンもエプソンも日本の衛星「みちびき」を利用しているため、GPSの制度や機能的にあまり差がないというのが両方を使ってみた私の印象だ。
エプソンで特筆すべきは、バッテリー駆動時間が長いことが挙げられる。ガーミンの同機能・同価格帯のモデルが約10時間前後なのに対して、20時間とほぼ倍のバッテリの持ちが魅力。
【バッテリーが持つ】おすすめのGPSウォッチは?
ガーミン フォアアスリート 920XTJ(GARMIN ForeAthlete 920XTJ)
ガーミンのシリーズ中、最大となる20時間というバッテリー駆動を誇るモデル。特にウルトラマラソンを走るランナーにとってガーミンと言えばこのモデルをおいて他にないだろう。
ラン、バイク、スイム、トライアスロンに対応していることも特徴のひとつであり、存在感溢れる大きなボディもインパクト大である。
ウルトラトラックモードにすると、GPSとの更新頻度を少なくすることで最大40時間までバッテリー駆動時間を延ばすことできる。
筆者も920XTJを使っているが、ウルトラトラックモードはバッテリー駆動時間は延びるものの、リアルタイムのGPS補足が出来ないので距離やペースなどのデータは結構メチャクチャとなり、個人的にはレース時には使えずあまり使い道がない機能だと感じている。
スント アンビット3RUN (SUUNTO AMBIT3 RUN)
数多いスントのGPSウォッチのラインアップの中で、ランに特化して開発されたモデルである。60秒ごとのGPS計測時のバッテリー駆動時間は約100時間となっており圧倒的に長い。
計測の正確性よりも、とにかく長時間使えるGPSウォッチがいい!という人には検討すべきモデルであると言える。しかしながら、スントのウォッチはその本体サイズが他のウォッチに比べるとかなり大きい。
特に女性の腕にはめる事を想定すると、イマイチ選びにくい商品であることもまた事実だろう。
トレイルランや登山などでは?
基本的には、GPSウォッチで問題ないケースが多いがウルトラディスタンスのトレランや長時間のトレッキングには専用設計されたモデルがいいだろう。
エプソン リスタブルGPS フォー トレック(EPSON Wristable GPS for Trek)
GPSを毎秒測定する通常のモードでも最大46時間、長時間モードだと110時間と長時間の使用に耐えるバッテリー性能を装備。
そのほかにも高精度の標高計測や、パソコンなどとの連携で目的までナビゲーションしてくれる機能などがランニング用とは一線を画する。通常のGPS機能に加えて、気圧、標高、方位、気温など5つのセンサーを搭載。
【コスパ重視】お手軽GPSウォッチのおすすめは?
いろんな機能はついてなくてもいいので、とにかく走った距離やタイム・ラップという基本機能だけでいいという方向けのモデルをひとつ紹介。
エプソン リスタブルGPS SF710S(EPSON Wristable GPS SF710S)
前シリーズとなるため格安で売られておりネットで在庫があれば、1万円台で売っているので買いである。基本的なGPS機能も申し分なく、バッテリーは現シリーズよりも長い30時間。
あなたのお気に入りのGPSウォッチは?
私の現在の相棒はこちら+セイコースーパーランナーズもある
ランニングの相棒とも言うべきGPSウォッチについて個人的な趣向、選考で選んでみた。もちろん、これよりも高価格帯になれば機能が増えてくるし、低価格帯になれば機能が削られていくというものである。
自分のランニングスタイルに必要な機能が、データ計測の多彩さなのか?心拍計測の有無なのか?コストなのか?よく考慮したうえで購入するべきであろう。
現在のGPSウォッチは、ほとんどは充電式であり何年か使ううちにバッテリーの性能も落ちてくるし、精密機械なので壊れることもある。
ランニングのモチベーションや楽しみを広げてくれるという恩恵を受けるメリットと共に、消耗品であることも忘れずに検討すべきだと思う。
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