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マンサンダルで挑んだ!えびすだいこく100kmマラソン 後編


前編はこちら 

なんとも本調子が出ないままの50kmを終え、勝負の後半50kmへ。時間はタイトだが、100kmでもビルドアップゴール経験があるのでなんとかなる!と信じてリスタート。

エンジン故障? 50km〜70km


何で写真撮ったのかわからない何処かのエイドの奥にあった佐太神社(笑)

 

51km鹿島エイドでは預けていた荷物を受け取ることができる。四万十川などでやられている選手が到着したときには、ボランティアの方が荷物を持って待っていてくれるノンストレスなスタイルだ。

何となく荷物を受け取ったものの着替えや補充も必要なかったので、朝荷物収納袋とともにいただいたOS-1ゼリーを一気飲みしてタオルで顔を拭いて(塩ザリザリな低張性脱水体質なのを思い出す)少しだけ休んでリスタート。のんびり休んでいる余裕はない。

暑さも増してきて眼前に広がる田園風景をひたすら進むも日陰がない。走っていたつもりがいつの間にか歩いてるという感じで集中力がない状態が続く。

 


50km〜55kmは10分24秒/km 51kmエイドでの若干の休憩含む

 


55km〜60km  9分00秒/km    5kmがめちゃくちゃ遠い…

 

最近、常々感じているのだが、刺激のないフラットコースも精神的にきつい。むしろ、アップダウンの方が身体的な負荷は高いもののメリハリがあっていい。

 

 


65kmへ向かう途中?私設エイド(大迫エイド?w)を発見!

 

私の目に飛び込んできたのはコレっ!
壱岐ウルトラ、橘湾岸マラニックや東京マラソンでも実績のあるパワーチャージ法だ。

 


しかもミニ缶。これでちょうどいいのだ。お兄さんも経験者なのかな?

 


飲んでるところまで撮影してくれて感謝、感謝♪

 

神おもてなしを受け、お兄さんに「生き返りました!ありがとうございます」と御礼をいい再び走り始める。

過去にはかなり生き返ったのだが、既に熱中症っぽいこの日の蘇生効果はわずかだった(笑)

 


60km〜65km  9分00秒/km    なんか暑いのに鳥肌立ってるな、、、

 

エイドのスポドリが無くなっていたり、自販機があまりないエリアで不安なこともあり、コースを外れてコンビニで調達したりするタイムロスも多かった。

徐々に、濃い黄色〜茶色〜オレンジ色に尿の色も変わってきており、脱水が進んでいることを確認。購入していた経口補水液などをこまめに取っていた。

 


65km〜70km  9分36秒   

 

こんなにも走れないウルトラも初めてだ。

私は低張性脱水(流失する水分の中で電解質の割合が多いタイプ。濃色のシャツが塩で白くなる人や汗がしょっぱい人はこのタイプ)なので、電解質補充をしっかりやっていたつもりだが1Tab/10kmでは足りないのか?

自分が体感している以上に脱水していたんだなと振り返って思うが、この時は気付いてなかった。どうやら私の司令部であるエンジンが壊れかかってたみたいだ。

 

景色の変わらない宍道湖沿い 70km〜80km


スケールが大きすぎて何処で撮ってもこんな感じに写ると思われる宍道湖

 

何でも日本で7番目に大きな湖であり、海水が混じっているとのこと。しじみもここで取れるようだ。そう言えば、ここまでエイドでの提供内容がバナナ、パン、おにぎり、梅干しetcほぼ同じ。

しじみ汁や地域の名産品などバラエティ豊かなおもてなしと聞いていたが、コロナの影響により多くのメニューが提供中止されていたようだ。ちょっと残念。

流石に30℃近い気温で日陰なしとくれば、相応に暑いし頭もボーっとしてくるのだが、結構強い風が吹いている時間帯もあり、少しばかり体感上の熱さを和らげてくれていた気がする。

しかし、ほとんどアゲインストの風で帽子が何回飛ばされたことか?その度に急停止、取りに行くという地味にしんどいことを繰り返していた。また、エイドなどで立ち止まると身体の中にこもってる熱を感じてちょい怖かったので、止まらずに歩いたり走ったりしながら前に進む。

 

67kmエイドを出たところのトイレでお話した初100kmというJさんと暫く一緒に走ることに。思えば、この大会もほとんど周りのランナーさんと交流する余裕がなくここまできたので気持ちが紛れる。

 


70km〜75km  10分24秒/km

 

もはやペースが上がらないというよりは、まともに走れていない。特に何処か痛いわけでもなく、トラブルもない。単純に気力がコントロールできずに走り続けられない状況から抜け出せない。

メンタルが弱っているのか?熱中症気味なのか?何か考えていてもいつの間にか忘れてる。でも、辛うじて「何しにここにきたんだ⁉️」と暗示をかけながら踏ん張っていた。

 

大チョンボな関門ファイター


75km〜80km  9分00秒/km

 

そうこうしながら80kmエイドに到着。エイドがちょうど踏切の向こう側にあり踏切が開くのを待つ間に、ボランティアの方に「そろそろ関門ヤバイですよね?」と聞く。

資料を出してくれて一緒に確認すると85kmの関門が17:40と書いてあった。40分弱で5km、、、。今のペースでは正直厳しいかなとも思ったが、Jさんに「自分から諦めるという選択肢はない。とりあえず行けるとこまで行きましょう!」とかっこいいことを言ってる自分がいた(笑)

ちょうど列車が発車するときに顔を上げてみると、列車の中にランナーがぎっしり乗っている。ここで諦めた人や、手前の駅から乗ってる人もいたのだろう。自分から諦めない我々はとりあえず給水してトイレに入る。

 

あまり出なくなっていた尿がオレンジを超えて赤みをおびており、びっくりして思わず、わっ!と声をあげてしまった。とうとう血尿?まさにトマトジュースみたいな色してた。(ミオグロビン尿だったのかも…)

身体も限界近いし、関門もギリギリそうだけど、行くと決めたんでここで勝負かけてみよう!と半ばやけくそスタート!

少し前から、歩く時は50歩だけルールを適用してきた。

「40分で5kmは厳しいのでほとんど歩けませんよ!でも歩きたくなったら無理せず50歩歩きましょう!」とJさんに声がけをした。

なんとか頑張って走りながらふと疑問が出てきた。私はウェーブスタートB組で5:20スタート、JさんはC組で5:30スタート。関門やゴール時間って同じなんだろか?

 

・一部コース変更によりエイドでの距離表示と看板表示の距離がずっと2〜3kmくらいズレている。

・ボラの人が持ってた資料の85km関門時刻の記載が17:40のみ

 

もしかして、今回の諸変更を反映していない以前のエイド表示看板や資料をそのまま使っているのではないかと?

だとすると、Jさんより10分早くスタートしている私の関門時間は17:30の可能性がある。何度か信号待ちがあり、そのときに初めてPDFでスマホに入れていた関門時刻を確認した。

 

 

悪い予感的中💦

 

もう間に合わないことを確信したが、Jさんは間に合う可能性がある。乗りかかった船なので、Jさんに事情を話し、とにかく行きましょう!と走り続ける。

私にしてみれば関門アウト確定なので歩きたかったが、自分なりに今回の確認ミスにケリをつける意味でも最後まで走りきり、17:37分に85km到着。

写真撮り忘れたが、80km〜85kmは後半のベストラップ 8分36秒/km。最後の意地(笑)

 

ボランティアの方も厳密な関門チェツクしてなかったみたいで「間に合いましたね!まだ行けますよ!」と言われたが、「いや、私B組スタートなのでアウトですよね?」と言ったところ、「あぁ、そうでした、、、」との回答。

黙ってればまだ進めたんだろうけど、ルール違反してまでやる意味が見出せなかった。

 


掲載許可もいただいた。Jさんもし見てたら連絡ください(笑)

 

Jさんは息子さんが車で応援・迎えに駆けつけていたので「行けるとこまで気張ってください!」と送り出した後、私のレースは12時間17分で突如終了。

思えば、100kmウルトラの自己ベストが12時間10分。同じくらいの時間で85kmしか進めないほどパフォーマンス落ちていたことになる。

マラソン始めて以降、自分からリタイアは何度かあるが関門ストップでのDNFは初めてだ。それもこれも、自分は関門かからないという驕りからきちんと資料を確認していないことに起因している。

ついでに言うと、暑くなることは分かっていたので塩熱サプリだけでなく”塩”を直に舐めれるよう携帯するつもりでこんな袋まで購入していた。

 

 

でも、塩入れるの忘れて袋だけ島根まで移動してしまった😂

必要がないであろうポンチョは持っていくのに、生命線とも言えるものを忘れていく自分がどうにも不憫に思えてきて心が不安定になる今日この頃(笑)

結局のところ全て自分のミス。これを反省して次に活かすしか救いがない。

 


マンサンダルでエイド以外は立ち止まることなく85kmは収穫だが歩きすぎた、、、

 

85km地点にいたDNFの先輩方は収容バスを待っていたようだが、バスもフル稼働みたいで遅れているということと、これからやってくるランナーも収容になる人がさらに増えるかもしれないので乗れない可能性がある。

ということで、近くの一畑電車の駅まで歩いて移動したあとゴールの出雲大社へ向かう。駅の待合室にもたくさんのランナーがいた(笑)

一畑電車のご厚意でゼッケン提示で今日は無料乗り放題。「乗ることあるんかな?」なんて偉そうに思っていたが、大変お世話になってしまいました….

やってきた列車に乗り、ゴールの出雲大社へ向かった。

 

*後日、Jさんより写真を送っていただきました。ありがとうございます^ ^



私の離脱後、ひとりで90kmまで頑張られたようです!
素晴らしい!!

えびだい100kmを振り返って


次はあのゴールゲートを潜ることを誓う

 

出雲大社のゴール地点へ向かうとスタートから13時間15分くらいだった。次々とゴールしてくるランナーに尊敬の念を抱きながら拍手した。

自分との勝負に打ち勝ちゴールした時のあの達成感を再び味わいたい。とゴールの映像を頭に焼きつけた。

また、コロナ以降、3年ぶりの大会開催には大変な苦労があったことと思う。運営に携わった全ての方々へ心より感謝。無事に大会を開催いただきありがとうございました。

 


例年よりも20%くらい完走率は低かったようだ。完走したランナー尊敬です!

 

 

今回はタイムやペースに関しては、私のウルトラ史上最低なものとなったが、そんな中でも収穫を得たものもある。

・マンサンダルでの最長距離を更新したこと

・ソンバーユにより足裏コンディションが良好に保てたこと

・筋肉痛が皆無だったこと

・電解質補充のルーチンを考え直す必要がわかったこと

・100km自己ベスト更新に向けての課題が明確になったこと

 

「それで走るんですか!?すご〜」
「足痛くないんですか?」
「リスペクト〜!(笑)」

 

などと道中たくさん声をかけていただいたマンサンダル。

私にすれば、ランシューで走るよりも遥かにラクで、今回は85kmというロングディスタンスでさえ大腿四頭筋などの筋肉痛すらなかった。(ヒラメ筋には張りがあったが、これは使えてる証拠、強くなっている証拠)*あんまり走ってないだろ!というツッコミはご勘弁(>人<;)

また、10kmくらい走ってもブチブチ切れてた足裏も集中ケアの成果で1カ所も切れなかったことも大収穫だ。

総じて、マンサンダルでウルトラマラソンを走ることは最も脚にやさしいことであり、そのケアについても課題と検証を通じて有効な手段・結果を得られたという点は、今後のランニングに大きな影響を及ぼすだろう。

もう完全にランニングシューズは要らないことを強く認識した。

 

終わりに


翌日は出雲大社へ。さすがにすごい迫力だった

 

当日は、身体のだるさと下痢で夜もほぼ眠れずいろいろと考えていた。これまで、メンタルで走ってきたと言っても過言ではない私にとって、メンタルパワーが発揮できなかったのは熱中症による軽い意識混濁みたいな症状が少なからずあったのかなと感じた。症状や記憶からすると消去法でそうなのかなという憶測に過ぎないが…。

 

レース後続いている下痢と闘いながら翌朝は出雲大社へ参拝に。運をいただきに行ったつもりだが、ウンをたくさん落としてきた気がする、、、


ゆっくり観たかったが寒いのと雨で早々に退散

 

レース当日は29.3℃、一夜明けると最高19℃心地よい小雨付きのマラソン日和(笑)現代は、1日で10℃気温が変わっても大して不思議ではない大異常気象時代だ。

こんな時代に対応すべく心身ともに鍛錬を積み、この地でリベンジする。もっと言うと100km自己ベストをこのコースで出すことを新たな目標とした。

自分と向き合い、自分と闘い、自分を知ることができるウルトラマラソン。この世界でもっと自分を超えるためのチャレンジをしたい。

 

島根ののどかな雰囲気とは裏腹にメラメラした熱いものをお土産に帰路についた。

 

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