山の中を駆け抜けるトレイルランニング(トレラン)が人気です。私自身も、ここ2年くらいはトレランする時間もあまりとれずにいましたが、久しぶりに山を走ってトレランにはロードランニングのトレーニングとしての魅力も満載だということを再認識しました♬
1.脚力強化に抜群のバランス効果
山と言えば、上りと下りがありますよね?ハァハァゼイゼイと息を荒げながら上ってしまえば、下るのはご褒美のように思えます。トレイルにおいても、アップダウンの連続が多く、脚力を鍛えるには条件が揃っているのです。
まず、上りでは前へ進む推進力や足の引き上げをコントロールするハムストリングスや腸腰筋が、下りでは着地衝撃を吸収する大腿四頭筋がそれぞれ鍛えられるため、一度にいろんな筋肉を稼動させて強化することが出来ます。
着地の仕方や下りのスピードなどによって、そのトレーニング強度も変えることが出来るため、自分が強化したい部分も意識しながら走れるところも魅力です。また、不整地を走ることで普段使われない筋肉が動員され、使える筋肉が増えることも嬉しいですね。
2.心肺機能が高められる
上りでは歩いていても、それなりに心拍数が上がりハァハァゼイゼイとなります。トレイルでは、長い上りやアップダウンの連続により、ロードよりも心拍数上昇の機会は必然的に多くなります。
ロードでこのように心拍数を上げようと思うと、ダツシュやインターバル、ビルドアップなどスピードを上げるトレーニングが必要になります。しかし、ロードでのスピードトレーニングは辛いし、故障のリスクも高まります。
トレイルであれば、歩いているだけでも同様かそれ以上の心拍数上昇が何回も繰り返し起こるので、心肺機能が強くなるのです。
3.スタミナアップ
2014/7 霧島えびの高原エクストリームトレイル きつかったけど森を満喫♬
コースにもよりますが、一旦トレイルランニングのコースに入ると長時間の行程になることが多いです。ロードでは、暑くて長時間走れない時期でも、森の中はマイナスイオンが充満していて、日陰では涼しささえ感じることも多いのです。
また標高の高いところでは暑さもありますが、稜線に出て高原を吹き抜ける冷たい風を感じることも出来るでしょう。そのように、地上よりは涼しい環境で長時間の練習が出来るのも魅力のひとつです。
走力にもよりますが、平気で5時間とか8時間とか身体を動かし続けることが出来るので、脂肪燃焼の促進によるダイエット効果も期待でき(?)、脂質>糖質のエネルギー回路も稼動しやすくなるので、身体がスタミナアップする効果もあります。マラソンの後半に失速が常なランナーには魅力です。
4.バランス感覚・フォームの改善効果
2014/11 神流マウンテンラン&ウォーク 最高のふかふかトレイルとおもてなしでした♬
ロードでは、ほぼ平らな路上を走るため、同じペースであれば同じ筋肉しか使われないことも多いものです。トレイルでは、デコボコした不整地の上を走るため、前だけでなく横方向の動きなども加わりロードとは違う筋肉が使われます。
その結果、身体のバランス感覚が良くなったり、脚力だけでなく体幹など全身の筋肉が強くなったりすることで、ぶれの少ないフォームが得られやすくなると考えられます。
トレランにより、ダイナミックなフォームや動きを経験することで、ロードを走るときにフォームが安定する効果が期待できるのです。そして、そのことは疲れにくい省エネフォームの習得にも繋がるでしょう。
5.ストレス解消効果
2015/04 平尾台トレイルレースにて
エイドで餅つきも
ランニングをすると汗をかいてスッキリする効果は、ロードランニングも同じです。しかしながら、トレランでは、プラス自然の恩恵をたくさん享受できるぶん、その効果も高いといえるでしょう。
つまり、木々から発せられるフィトンチッドによる森林浴効果や、マイナスイオンによる爽快感、そして何よりも頑張って上ってきたご褒美ともいえる眼下の絶景が、日頃のストレスもろとも疲れを吹き飛ばしてくれます。
森の中にいると、いろんな自然のパワーで気持ちが落ち着いたりすることもトレランの大きな魅力であることは間違いないと思います。また、風景が刻々と変わるところもポイントですね。
まとめ
このように、トレランはロードランニングで鍛えたいと思うトレーニング要素がすべて詰まっており、自然に触れることで得られる癒し効果も含めて考えるととても効率の良いランニングだと感じます。
フルマラソンで後半の失速に苦しんでいる人や、ロードでのランニングがマンネリ化している人、記録が頭打ちな人はトレランによって、走りに進化が期待できるかもですよ!?
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