忘年会もひと段落と思ったのも束の間、年末年始で飲み、年が明ければ新年会で飲み・・・1年のうちで最もお酒を飲む時期だという人も多いかもしれませんね?今回はお酒がマラソンに及ぼす影響や注意点について考察してみましょう。
お酒を飲むとどんなことが起きる?
「走った後のビールが美味しいから!」という理由で走っている人も間違いなく存在しているようです(笑)確かにランニング後のビールは格別の旨さがありますよね?運動して汗をかいたあとや暑い時期にはビールが美味しくなるものです。
適量のお酒は、ご褒美としてのモチベーションになり、リラックス効果、食欲増進効果、そして快眠につながるところもありメリットも大きいですね。しかし、いわゆる”適量”を越すアルコールの摂取は、ランナーにとっての悪影響が出てくるのです。
アルコールは摂取すると、胃や腸でそのほとんどが吸収されたあと、肝臓へ運ばれ解毒されます。解毒と書くように、アルコール自体は栄養分として身体に取り込まれることもなく、汗や尿、呼気などによって排泄されるだけの身体にとっての「毒」なのです。
ただアルコールが体内に入ってくると、肝臓は本来の代謝機能よりも解毒作用を優先します。それによりいろんな影響が出てくるのです。
アルコールによる悪影響とは?
本来、肝臓の中には糖質などが貯蔵されています。糖質といえばマラソンのエネルギー源ですね?カーボローディングをされる方は臓器や筋肉に貯蔵すべく食べまくるわけです。
しかしながら、アルコールの解毒に肝臓が追われている間は、糖を始めタンパク質や脂肪などの代謝も行われなくなるため貯蔵できなくなります。さらには、解毒のために肝臓内に貯蔵されていた糖まで使われてしまう始末です。
つまり、糖が枯渇した状態になりやすいといえます。お酒を飲んだあとにラーメンを食べたくなることありませんか?身体が枯渇した糖を補充すべく炭水化物を求めている証拠なのです。
また、走った後に筋肉痛(筋断裂)がある状態で飲みすぎると修復に必要なタンパク質もとれないことになり、筋肉の成長に必要なテストステロンというホルモンも出にくくなると言われています。
加えて、アルコールには脱水作用もあります。おしっこが近くなったり、異常にのどがカラカラになって目が覚めたりという経験がありませんか?レース当日に干からびた身体で走るのはリスク大きすぎますよね?
つまり飲みすぎると
ロクなことがない(´・ω・`)
状態に身体が追い込まれるわけです。ではどうすれば?
ランナーがお酒と上手に付き合うための3ヶ条
1.食べながら飲むこと
お酒を飲むときは、つまみをきちんと食べながら飲みましょう。食物が胃壁に膜を張ってくれるような役割をすることで、アルコールの吸収が適正なスピードになります。豆腐類や焼鳥、刺身、鍋などがおすすめです。
アルコールだけ飲んでると肝臓の解毒処理スピードに追いつかないアルコールが長い時間体の中に滞留しますので、アルコールの悪い作用が出やすくなります。。
また、飲む前に牛乳や飲むヨーグルトを飲んでおくと同様の作用があることが分かっていますので試してみるといいですね。ウイスキーの牛乳割り(カウボーイ)というのも存在しますが、美味しいだけでなく飲み方としても一里あるわけです。
2.同時に水分補給を行うこと
前述の通り、アルコールには利尿作用がありますので、脱水を助長します。よく、「同量の水を飲みなさい」と言われたことありませんか?ウイスキーダブルとか注文すると、チェイサー(水)が一緒に出てきますよね?
適度に水を飲むことで脱水を防ぐことは出来るので、なるべく水を飲む習慣をつけましょう。ただし、ビール飲んでるときに時々水を飲むというのも難しい気がして私には出来ない自信があります(笑)
3.適量ならば「酒は百薬の長」飲みすぎると「毒」
お酒を飲むことをやめる必要はないので行き着くところはここでしょう。「適量」であれば、飲まないよりもむしろ飲んだほうがいいとも言われているお酒です。
では、どのくらいが適量なのでしょうか?
個人差はありますが、1日の平均の純アルコール量で約20gと言われています。
具体的には、
ビール 中瓶1本(500ml)
日本酒 1合(180ml)
焼酎 0.6合(110ml)
ウイスキー ダブル1杯(60ml)
ワイン 180ml
缶チューハイ 1.5缶(520ml)
とされています。 (参考 : サッポロビール 適正飲酒のすすめ)
これで収まる自信がない人はいるでしょうね(笑)
でもレース前日などは少なくとも我慢は必要かもしれません。その分ゴール後には美味しくなりますよ♪
まとめ
お酒を飲みすぎると良くないことは言われなくても分かってる人が大半ですよね?時々お酒に飲まれてる人もいますが・・・
特にマラソンとの関係に限って言えば、糖やタンパク質などの栄養素の代謝を阻害することによりパフォーマンス低下や疲労がたまりやすいなどの副作用が起こりやすくなります。
また脱水リスクはもちろんのこと、慌てて水分を摂りすぎると水中毒のリスクなども併発する可能異性があります。いずれにしても余計な調整が必要となる点ではマイナスです。
つい飲みすぎてしまったら朝シジミ汁を飲んで走るのも控えましょう。エネルギーが枯渇しつつある身体で走ってもきついだけでメリットはなさそうです。もちろん、個人個人で肝機能の強さや解毒スピードも違いますが飲みすぎたらしっかり休むことも大切です。
休むというより肝臓を休ませてあげるということですね。
というよりは、楽しく美味しく飲んで、飲みすぎない努力をしましょう(大変難しいことではありますがw)
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