マラソンレース中に脚が攣った経験を持つランナーも少なくないと思います。せっかく好調だったのに、脚が攣ってしまうことで走れなくなったり集中を欠いたりといいことはありません。どんな原因で起こりどんな対処法があるのでしょうか?
ランナーの脚が攣る主な4つの原因とは?
一般的に脚が攣る原因は多岐にわたりますが、特にマラソンレース中などに脚が攣る場合は、以下の3つのケースが原因として考えられるようです。
1.電解質バランスの乱れ
私たちの身体の細胞や血液中には、ナトリウム・カリウム・マグネシウムなどの電解質が含まれており、一定のバランスを保っています。マラソンは暑い時はもちろん、寒い時でも結構な量の汗をかきます。
この発汗が進むと、体内の電解質が汗とともに失われ、電解質バランスが崩れることで筋肉の異常収縮が引き起こされます。
特に次の3つをしっかり摂るよう意識してみましょう。( )内は多く含む食べ物
・カルシウム ・・・筋肉の収縮機能(小魚や海藻類、乳製品など)
・マグネシウム・・・カルシウムの機能・働きをコントロール(ナッツ類、納豆、昆布など)
・ビタミンB1 ・・・脳と生体のリンク機能(ハム・ベーコンなど肉類全般)
2.筋肉疲労の蓄積
文字通り、筋肉の疲労がある状態で走ることで筋肉への負荷が増大し異常収縮するというものです。レース前に焦って練習をしすぎたり、筋肉疲労を上手に抜いていないときに起こりやすいでしょう。
フルマラソンなどのレース前は4週間前から週単位で練習量を落としていく調整を行っていますが、これも筋肉疲労を上手に抜いていく目的があり、同時にレース当日へのピーキングにもなるのです。
3.レース時の緊張やストレス
人によっては、レースに対して過剰に緊張してしまったり、それ自体がストレスとなってしまうことで起こることもあるようです。
特に練習の時は攣らずに、レースでのみ攣るというランナーはこのタイプに当てはまる方も多いかもしれません?
4.筋力不足
レースでのオーバーペースや、そもそも距離やスピードに耐えうるだけの筋力が備わっていない場合も、筋肉への負荷か増大することで攣ることがあるようです。
ふくらはぎをよく攣るという場合は、上半身・下半身を上手に使って走っているというよりは、脚の力だけで走っているケースも多いのではないかと考えられています。
脚が攣る|レース前に出来る対策
出来れば攣らずにゴールしたいものですね。効果がある場合もあるので、事前に出来ることをいろいろ試してみることも重要です。
1.脱水対策
特に汗を多くかくランナーでは、脚攣り対策としてのみならずしておかなければいけないのが脱水対策です。レース前に出来るものとしては、個人的にはOS-1によるウォーターローディングが有効だと感じています。
前夜にOS-1 500mlのペットボトルを1~2本ほど、2~3時間かけて飲みます。水やお茶だと電解質を含まないので、体液が薄まることで利尿作用がありますが、OS-1の場合は電解質濃度が体液に近く利尿作用がないので体内の水分量を減らさない効果が期待できます。
トイレ対策としても有効だと思います。
当然、レース中もしっかりと水分補給します。塩熱サプリなどの併用もいいでしょう。
2.リラックスする
個人的に最もリラックスできる環境に身を置くことも大事でしょう。異常に緊張すると交感神経が優位になり、呼吸が浅く早くなってしまいます。
そうすると筋肉の収縮もそれに連動するように攣りやすい状況となります。心が落ち着く音楽を聴いたり、誰かと話したり緊張状態から開放されるような走り方を見つけましょう。
3.練習しすぎないこと
私の教室でも、「フルマラソンであれば1ヶ月前から焦って練習しても疲労と故障リスクが増すだけで意味はない。4週間前までにレース当日どれだけ走れるかは決まっている。」とよく言います。
これは、ピーキングの観点とともに上手なコンディショニング・疲労抜きの実践をするためのものでもあります。とかく、練習量が思うようにこなせてない、自信がないからと直前に追い込むランナーもいますが逆効果となることが多いのです。
攣ってしまったら…
まずは、予兆が現れることが多いと思うのでペースを落として走るよう心掛けましょう。そして、攣った際にすぐ止まれるよう沿道沿いなどランナーとの接触を避けられる安全な場所へ移動しておくことが肝要です。
1.ストレッチ
ゆっくりと攣った部位を伸ばしてあげます。温められる環境があれば処置します。患部冷却は逆効果なのでコールドスプレーなどはふらないように。
2.芍薬甘草湯を飲む
私自身は、攣らないので経験がありませんが漢方薬(ツムラ68番)の芍薬甘草湯が有効だという報告は多いです。即効性があるのでよく攣るというランナーであれば、レース中に持っておくと安心かもしれないですね。
3.Mag-onを試してみる
いろんな対策を行っても、効果がないという場合に試してみるといいかもしれません。上述しているように、重要なミネラルであるマグネシウムの摂取が効率よく行えます。
脚が攣る まとめ
原因がいろいろと存在していることだけでなく、当日の気象コンディションなど外的要因も加わるため、いろいろと試してみても効果がないという声もよく聞きます。
いま出来うる対策をひとつひとつ検証してみるしか方法がない状態ですが、一般的に効果的な対策をまとめてみました。また随時、新しい情報を入手して検証してみたいと思います。
*あくまでも個人的な見解とネット上の情報をまとめた記事であり、効果を確約するものではないことをご了承下さい。
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